特集#04 電車への愛がつまった保存館「レトロでんしゃ館」

※2017年3月時点の情報のため、掲載情報について今後変更となる可能性があります。

1974年3月31日を最後に、名古屋市民の足として活躍してきた路面電車が全線廃止になりました。路面電車がその姿を消す一方で、1957年11月15日には、東京、大阪に次いで日本で3番目の地下鉄、名古屋市営地下鉄(名古屋~伏見~栄町間/2.4km)が開業。その後も地下鉄路線網の整備・延伸が進み、今では6路線、87駅(2011年3月27日現在)に広がっています。

全線廃止から40年以上経った名古屋市電ですが、当時の車両は今も何カ所かに保存されています。その中でも見どころたっぷりなのが、日進市にある「レトロでんしゃ館」。77年にわたって名古屋のまちを走り続けた市電や、「黄電」の愛称で親しまれた地下鉄東山線の初代100形電車など、時代を支えてきた貴重な車両を展示しています。

時代を支えてきた貴重な車両を展示

なつかしい車両がお出迎え。
見て、さわって、電車の魅力を肌で感じよう。

車両内の風景

レトロ電車館に入ると、迎えてくれるのは懐かしい市電3両(1400型、2000型、3000型)と、地下鉄開業当時に名古屋~栄町間を走った100形車両、通称「黄電」が2両。停車駅の看板も当時のままの佇まいで、訪れる人の郷愁を誘います。

なにより嬉しいのは、館内すべての車両の中に入って見学できること。温かみのある木の床や丸いつり革、レトロな広告など、そこかしこに往事の雰囲気を残した車内に入ると、たちまち昭和の時代にタイムスリップした気分に。車内の椅子に座って子どもの頃を思い出したり、運転席で運転手さん気分を味わったり、大人も子どもも思い思いの楽しみ方ができる。それがレトロでんしゃ館の魅力です。

遊びながら学べる体験展示も充実。

館内には、地下鉄トンネルのシールド工事について学べる「シールド工事体験学習模型」や、本物の地下鉄の運転台を使用し、実際に運転しているかのような気分になれる「地下鉄運転ゲーム」、専用パソコンを使って市バスや地下鉄に関するゲームやクイズが楽しめる「プレーコーナー」など、遊びながら学ぶことができる体験型展示が充実。なかでも子どもたちに大人気なのが「鉄道模型ジオラマ」。Nゲージの地下鉄東山線(黄電)と鶴舞線、JR東海、名鉄、近鉄の車両に加えて、基幹バス、ガイドウェイバス、リニモなど、他都市にない多様な交通機関が、名古屋の街を縦横無尽に駆け巡ります。

体験展示

名古屋城やテレビ塔など、名古屋のランドマークを配置した中を走る電車
最大8名まで運転可能で、誰でも運転ができる。小型カメラを搭載した車両もあり、モニターで走行映像が見られるのも楽しい。

プレーコーナー

予約して、地下鉄工場を見学しよう!

レトロ電車館に隣接する「名古屋市交通局日進工場」は、地下鉄鶴舞線と桜通線の車両点検を行う工場。日によって行われている作業は異なりますが、普段は見られない車両の姿が満載です。
見学は要予約、人数は1人でもOK!身近な交通手段である地下鉄の安全が、日々の地道な整備によって守られていることを実感しましょう。自身も地下鉄の整備に携わったOBによるガイドも、電車への愛にあふれています。

地下鉄工場の見学

毎週月曜日と金曜日( いずれも平日) の週2日。見学申込・問い合わせは下記までお問合せください。
TEL:052-807-7587 予約受付 10:00~16:00(水曜、年末年始を除く)

<レトロでんしゃ館>
所在地:
日進市浅田町笹原30 名古屋市交通局日進工場北側
営業時間:
10:00 ~ 16:00(入場無料)
電話:
052-807-7587